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ガルバリウム鋼板屋根の耐用年数・メンテナンス時期は?
2025.05.25
戸建て住宅の屋根は、家の寿命を左右する重要な部分です。
特に、近年人気が高まっているガルバリウム鋼板屋根は、その耐久性から長く安心して暮らせる家づくりに貢献します。
しかし、ガルバリウム鋼板屋根にも耐用年数があり、適切なメンテナンスが必要不可欠です。
今回は、ガルバリウム鋼板屋根の耐用年数やメンテナンス時期について、具体的な年数や劣化症状を交えながら解説します。
ガルバリウム鋼板屋根の耐用年数とメンテナンス
ガルバリウム鋼板屋根の一般的な耐用年数
ガルバリウム鋼板屋根の一般的な耐用年数は、約25~35年と言われています。
これはあくまで平均的な数値であり、実際の耐用年数は、屋根の施工状況、建物の立地条件、メンテナンス状況などによって大きく変動します。
メーカーによっては、50年以上の保証期間を設定している製品も存在します。
しかし、保証期間はあくまで「穴あき」などの重大な欠陥に対する保証であり、必ずしも屋根材の機能が完全に維持されることを意味するものではありません。
環境要因による耐用年数の違い
ガルバリウム鋼板は、優れた耐食性を有するものの、環境要因によっては耐用年数が短くなる可能性があります。
1: 海岸沿いの地域:塩分を含む海風は、ガルバリウム鋼板の腐食を促進させます。
海岸からの距離が近いほど、腐食の進行が早くなり、耐用年数が短くなる傾向があります。
メーカーによっては、海岸から5km以内を保証対象外とする場合もあります。
より耐食性に優れたSGL鋼板(次世代ガルバリウム鋼板)であれば、海岸から500m以内でも保証されるケースがあります。
2: 粉塵の多い地域:工場やグラウンド周辺など、粉塵の多い地域では、粉塵に含まれる腐食性物質がガルバリウム鋼板に付着し、腐食を促進させる可能性があります。
3: 樹木が多い地域:落葉樹が多い地域では、落ち葉や枝が屋根に積もり、電食作用を引き起こす可能性があります。
電食作用とは、異なる金属が接触することで発生する腐食現象で、ガルバリウム鋼板の寿命を縮めます。
4: 雨が当たりにくい場所:雨水は、屋根に付着した汚れを洗い流す効果があります。
雨の当たりにくい軒下やバルコニー下などは、汚れが蓄積しやすく、腐食が進行しやすい傾向にあります。
5: 低勾配の屋根:勾配が緩やかな屋根は、雨水が滞留しやすく、腐食の原因となります。
特に、水たまりが発生しやすい箇所は注意が必要です。
主要なメンテナンス内容と時期
ガルバリウム鋼板屋根のメンテナンスは、定期的な点検と必要に応じた修理・塗装などからなります。
1: 定期点検:5~10年に一度は、専門業者に依頼して屋根の点検を行うことをおすすめします。
点検によって、早期に劣化を発見し、適切な対策を講じることで、大きな修理費用を削減できます。
2: 部分修理:シーリングの劣化、屋根材の破損など、部分的な修理が必要な場合は、早めに対応しましょう。
特に、シーリングにヒビが入っている場合は、雨漏りの原因となる可能性が高いので、早急な修理が必要です。
3: 塗り替え:ガルバリウム鋼板も、長年の紫外線や雨風による劣化で、色褪せやチョーキング現象(塗膜が粉状になる現象)、サビ、コケなどが発生します。
これらの症状が見られたら、塗装によるメンテナンスが必要です。
フッ素樹脂塗装など高耐久性の塗料であれば15~20年、それ以外の塗料であれば10~15年を目安に塗り替えを行いましょう。
4:葺き替え・カバー工法:サビや穴あきがひどい場合、雨漏りが発生している場合など、塗り替えだけでは対応できない状態になった場合は、葺き替えまたはカバー工法を検討する必要があります。
また、屋根の下地に使用されるルーフィングの寿命は約30年なので、30年を経過した屋根は葺き替えやカバー工法を検討する時期と言えるでしょう。
各メンテナンスの費用感の目安
メンテナンス費用は、屋根の面積、劣化状況、使用する材料、業者によって大きく異なります。
以下はあくまでも目安です。
1: 部分修理:数万円~数十万円
2: 塗り替え:数十万円~数百万円
3: 葺き替え・カバー工法:数百万円~数千万円
ガルバリウム鋼板屋根の長寿命化のためのポイント
定期的な点検の重要性
定期的な点検は、ガルバリウム鋼板屋根の長寿命化に不可欠です。
早期に劣化を発見することで、小さな修理で済むケースが多く、高額な修理費用を抑えることができます。
5~10年に一度は専門業者による点検を強くおすすめします。
ドローンなどを活用した空撮による点検も有効な手段です。
適切なメンテナンスの実施
ガルバリウム鋼板屋根のメンテナンスは、劣化状況に応じて適切な方法を選択することが重要です。
部分的な修理、塗り替え、葺き替えなど、様々なメンテナンス方法が存在します。
それぞれの方法の費用感やメリット・デメリットを理解した上で、最適なメンテナンス計画を立てましょう。
早期発見・早期対応のメリット
劣化を早期に発見し、適切な対応を行うことで、修理費用を抑えるだけでなく、雨漏りなどのトラブルを未然に防ぐことができます。
また、屋根の寿命を延ばし、建物の資産価値を維持するのにも繋がります。
まとめ
ガルバリウム鋼板屋根は、優れた耐久性を持つ屋根材ですが、適切なメンテナンスを行うことで、その寿命をさらに延ばすことが可能です。
定期的な点検、そして劣化状況に応じた適切なメンテナンスを心がけることで、安心して長く住み続けられる家を守りましょう。
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