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建物の省エネ対策を考える際、よく遮熱と断熱の違いについて詳しく解説聞かれる「遮熱」と「断熱」。
どちらも温度管理に関わる技術ですが、それぞれの役割や効果には大きな違いがあります。
本記事では、その違いと活用方法について詳しく解説します。
遮熱とは?
遮熱とは、主に太陽光からの熱(輻射熱)を反射することで、建物内への熱の侵入を防ぐ技術です。
遮熱材や遮熱塗料を使い、屋根や外壁の表面で熱をはね返すことで、建物内部の温度上昇を抑えます。
*遮熱の特徴とメリット
・太陽熱を約97%反射し、建物内の温度上昇を抑える。
・夏場の冷房負荷を軽減し、電気代を削減。
・施工が比較的簡単で、既存の屋根や壁にも後付けできる。
・熱の発生自体を抑えるため、断熱材と併用することでより高い効果を発揮。
*遮熱の限界
・冬場には日光による熱を反射するため、室内が暖かくなりにくい。
・熱を「防ぐ」だけなので、長時間の保温効果はない。
断熱とは?
断熱とは、熱の移動を抑えることで、外部の暑さや寒さの影響を最小限にする技術です。
断熱材を使用することで、夏は外部の熱を防ぎ、冬は室内の熱を逃がさないようにします。
*断熱の特徴とメリット
・熱の移動を抑えることで、年間を通じて快適な室温を維持。
・夏も冬も効果的で、冷暖房の効率を向上。
・保温効果が高く、冬場の室温を安定させる。
*断熱の限界
・熱がこもる性質があるため、夏場は適切な換気が必要。
・施工に厚みが必要な場合が多いため、リフォーム時に調整が必要。
遮熱と断熱、どちらを選ぶべき?
建物の環境や目的によって、適切な対策を選ぶことが重要です。
目的 | 遮熱 | 断熱 |
---|---|---|
夏場の暑さ対策 | ◎ | ○ |
冬場の寒さ対策 | △ | ◎ |
エアコンの省エネ | ◎ | ○ |
建物の保温性向上 | × | ◎ |
施工の簡単さ | ○ | △ |
最適な活用方法
*夏場の暑さが厳しい地域や工場には「遮熱」
・遮熱シートや遮熱塗料を施工することで、冷房負荷を大幅に削減。
・特に屋根や外壁に高遮熱材を使用するのが効果的。
*年間を通じた温度管理には「断熱」
・住宅やオフィスでは断熱材をしっかり入れることで、冷暖房効率を向上。
・既存の建物には吹き付け断熱や内張り断熱の追加が有効。
*両方を組み合わせることで、最適な環境を実現
・遮熱で熱の侵入を防ぎ、断熱で温度を保つことで、省エネと快適性の両方を確保。
まとめ
遮熱と断熱、それぞれの特性を理解し、適材適所で活用することが重要です。
特に工場や倉庫などの大規模施設では、遮熱シートや高断熱材を適切に組み合わせることで、作業環境の向上とコスト削減を両立できます。
どちらを選ぶべきか迷ったら、ぜひ専門家にご相談ください!
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