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雨樋の1つである鎖樋とは?歴史や役割をご紹介!
2024.07.09
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伝統的な日本の建築様式や風情ある景観を好み、庭や建物の美観を大切にする方は沢山いらっしゃるでしょう。

雨の日でも庭や建物の景観を楽しみつつ、効率的に雨水を排水したいと思っていませんか。

今回は、そんなあなたに、鎖樋の魅力と機能をご紹介します。

鎖樋の歴史、その美しさ、そして導入による実用性と情緒的価値について解説していきます。


□鎖樋の歴史と魅力


鎖樋は、日本の建築様式の一つである数奇屋造りから生まれた、伝統的な雨樋です。


1:数奇屋造りの始まり

数奇屋造りは、安土桃山時代に茶室として生まれた建築様式です。

茶人たちは、格式ばった豪華な装飾を好みませんでした。

代わりに、庶民の素朴な材料や技術を用いて、簡素ながらも洗練された空間を追求しました。

鎖樋も、その精神を受け継ぎ、当初は棕櫚縄(シュロ縄)を用いて作られました。

棕櫚縄は、棕櫚の木の繊維を編んだもので、丈夫で自然な素材です。


2:江戸時代の普及

江戸時代に入ると、都市部の人口増加に伴い、住宅が密集するようになりました。

雨水が隣家とのトラブルや火災の原因となることから、防火対策として瓦屋根が普及し、同時に雨樋も一般的に用いられるようになりました。

鎖樋も、その需要の高まりを受け、さまざまな素材やデザインで発展していきました。


3:現代に残る伝統

現在でも、歴史的な建造物や和風建築では、鎖樋を観察できます。

東京都小金井市にある「江戸東京たてもの園」の「三井八郎右衛門邸」の玄関横樋には、棕櫚縄で作られた鎖樋が現存しており、当時の技術と美意識を感じられます。


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□雨樋の1つである鎖樋の役割とは?


鎖樋は、雨水を排水する機能に加えて、情緒的な価値も持ち合わせています。


1:雨水を排水する機能

鎖樋は、軒樋から流れ落ちる雨水を地上に導く役割を果たします。

これにより、雨水が地面に直接当たるのを防ぎ、地面の浸食や建物の劣化を防げます。

また、雨水が建物に直接かかるのを防ぐことで、建物の耐久性を高める効果もあります。


2:情緒的な価値

鎖樋は、雨水が鎖状に流れ落ちる様を目で見て楽しめます。

一般的な縦樋はパイプ状で、雨水の流れを見られません。

しかし、鎖樋は、その構造から雨水の流れを視覚的に捉えやすく、風情を感じさせる景観を生み出します。


3:日本の伝統美

鎖樋は、日本の伝統的な建築様式に欠かせない要素の一つです。

古くから社寺仏閣や和風建築に用いられてきた鎖樋は、日本人の美意識や感性を反映した建材といえます。


□まとめ


鎖樋は、雨水を効率的に排水する機能を持ちながらも、伝統的な美しさと情緒的な価値も兼ね備えています。

雨の日でも、庭や建物の景観を楽しみたいという方にとって、鎖樋は最適な選択肢と言えるでしょう。

鎖樋を導入することで、あなたの住まいは、より美しく、そしてより快適な空間へと生まれ変わります。


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