・車庫の2階屋根の鼻先(軒先)付近が傷んでいるように見えるので、ひどくなる前に一度専門家に診てほしい。
・冬の間に積もる雪の重みや、雪が落ちる際の衝撃に耐えられるよう、屋根の強度をしっかりと見直したい。
・玄関右側の瓦のズレや、セメントの劣化も気になっているので、この機会にまとめて部分補修をお願いしたい。
施工事例
WORKS
・車庫の2階屋根の鼻先(軒先)付近が傷んでいるように見えるので、ひどくなる前に一度専門家に診てほしい。
・冬の間に積もる雪の重みや、雪が落ちる際の衝撃に耐えられるよう、屋根の強度をしっかりと見直したい。
・玄関右側の瓦のズレや、セメントの劣化も気になっているので、この機会にまとめて部分補修をお願いしたい。
・車庫2階の軒先付近(陣ケ峰瓦)を一時的に部分撤去し、隠れた下地の状態を徹底調査することを提案。
・雨漏りによって完全に穴が開いていた野地板と、破れていた下葺き防水シート(ルーフィング)を新しいものへ全面的に交換。
・既存の瓦を丁寧に再利用して復旧し、さらに次なる豪雪に備えて強固な「ドブメッキ仕様」の雪止めアングルを新設。
・玄関右側の瓦谷部の締め直しと、土居串(どいぐし)のセメント補修も同時に行い、住まい全体の防水性を底上げ。
一見するときれいに見える瓦屋根。しかし、軒先には過酷な負荷が蓄積していた
新潟県三条市にお住まいのH様より、「車庫の屋根の雨樋があふれているようで、軒先の方が少し傷んでいるような気がする。大きなトラブルになる前に、一度プロの目で状態を確認してほしい」とのご相談をいただきました。
現地にお伺いし、下から見上げると軒先から見えるはずのない瓦が見えていました。これは軒先の瓦が雪の重みでズレて前に出っ張てしまっている状態です。
安全を確保して屋根の上に登りました。H様のお宅の車庫2階に使われているのは、独特の風格を持つ「陣ケ峰瓦(じんがみねがわら)」です。
冬場に大量の雪が屋根に積もり、それが軒先へと滑り落ちる三条の厳しい環境において、屋根の「鼻先(軒先)」には想像以上の重量と湿気が長年かかり続けます。
一見するときれいに並んでいるように見える、車庫2階の施工前の瓦屋根。足場を組んで間近で観察することで、わずかな異変を察知するプロの視点。
異変の原因を突き止めるため、一級かわら葺き技能士の判断のもと、軒先から3枚分(約5.5㎡)の瓦を一時的に丁寧に取り外す「部分撤去」を行いました。
瓦をめくってみた瞬間、現場には緊張が走りました。瓦の隙間から長年侵入し続けていた雨水によって、屋根の防水を支える下葺きルーフィング(防水シート)が破れ、その下にある野地板(木の下地)が腐食して、ぽっかりと大きな穴が開いてしまっていたのです。
瓦を一時撤去した直後の様子。雨水による腐食で防水シートが破れ、下地の木材に大きな穴が開いてしまっている深刻な状況を捉えた写真。
「瓦自体が割れていなくても、その下にある防水シートや木下地が寿命を迎えていると、建物そのものの骨組みを腐らせてしまいます。今、このタイミングでめくって大正解でした」とH様にお伝えしました。
もしこのまま放置して次の冬を迎えていれば、雪の重みで屋根が踏み抜けてしまい、車庫の内部に甚大な雨漏り被害をもたらしていたことは間違いありません。私たちは、傷んだ下地を根こそぎ取り替え、再び鉄壁の防水下地を作り直すプランをご提案しました。
修繕作業は、腐食して穴が開いた古い木下地をしっかりと撤強し、新しい頑丈な木材で穴を塞ぐ補強工事からスタートしました。
下地の平滑さを取り戻した後、その上へ高耐久防水シート「アスファルトルーフィング」を隙間なく敷き詰めていきます。これで、万が一瓦の隙間から水が入り込んだとしても、建物の内部へは一滴の水も通さない強固な防水層が完成します。さらに、瓦を引っ掛けて固定するための新しい木下地(桟木)を等間隔で正確に取り付けていきました。
下地が完璧に蘇ったところで、一時避難させていた陣ケ峰瓦を再び元の位置へと戻していきます。1枚1枚、全体のバランスと噛み合わせを確認しながら、新設した桟木へとガッチリと固定していきました。
瓦の復旧が無事に完了した後は、冬の安全性を劇的に高めるための補強を行いました。
これまで使われていた古い雪止め金具を撤去し、圧倒的な耐荷重性能とインフラ級の防錆力を誇る「ドブメッキ(溶融亜鉛めっき)仕様」のアングル吊り棒(L2160)4本と、分厚いアングル材(7.8m)を新しく設置しました。これにより、湿気を含んだ重い三条の雪が一度に滑り落ちるのを防ぎ、軒下の安全を物理的に守る構造へとグレードアップさせました。
瓦がきれいに元通りに戻され、その上に鈍い銀色に輝く頑丈なドブメッキ製の雪止めアングルが真っ直ぐに通った完成後の全景写真です。
また、車庫の工事と並行して、H様が気にされていた住宅の「玄関右側」の修繕も実施しました。 瓦の雨水の通り道である「谷部」のズレをきれいに締め直して一部を入れ替え、さらに壁と瓦の接合部である「土居串(どいぐし)」の劣化したセメントを職人の手仕事で美しく補修。お住まい全体の細かな弱点も漏れなく解消いたしました。